歯周病は、日本人の歯・口腔の主要な疾患で、成人期の有病者率が高いことや、全身疾患との関係が指摘されています。
歯周病は口の中の細菌によって引き起こされる感染性炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐきが赤くなったり、腫れたりします。自覚症状に乏しいため、気がつかないうちにさらに進行すると、歯を支えている骨が溶けてしまい、膿が出たり歯が大きく動揺し手遅れとなり、場合によっては、歯を抜かなければならなくなってしまう病気です。日本人の歯を失う原因の第1位は歯周病です。
近年、若年層での歯周病の患者が増加しています。歯周病(4mm以上の歯周ポケットがある)罹患率は15-24歳が20% 、25-34歳で30% 、35-44歳で40%、 45-54歳は50%、そして55歳以上は55-60%という割合になっています。
歯周病は糖尿病、関節リウマチ、脳梗塞、動脈硬化に伴う狭心症・心筋梗塞、呼吸器疾患、慢性腎臓病等との関連が報告されています。歯周病の予防・治療を行うことで、全身の様々な病気のリスクを下げることが可能です。
これまで歯周疾患検診は40歳から10歳ごとに70歳までが対象で、75歳以上は高齢者医療確保法による検診がありましたが、今年から対象年齢に20歳と30歳が追加されました。
検診の費用は補助がありますので、検診対象の方は、ぜひこの機会に歯周疾患検診を受けましょう。